通信キャリアが手掛けるAndroidスマホが過渡期を迎えている。
SIMロック時代、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は自社が扱うAndroidスマホに自社ロゴを刻印したものだった。
OSには専用アプリをインストールしたり、羊を歩かせる等やりたい放題で、メーカーの設計やデザインが台無しになることがあった。
ユーザーの意向を汲み取ったKDDIとソフトバンクは2022年頃からロゴの刻印やアプリの強制インストールを廃止。
新規参入の楽天モバイルもこの流れを汲んでおり、3社ではほぼSIMフリー版と同等のAndroidスマホを購入することができる。
一方で問題なのはNTTドコモ。時代はSIMフリーなのにキャリア主導を止めようとしてくれない。
ドコモ絵文字が強制される
この記事を書くに至ったのは、フォロワー様のある投稿がきっかけだった。今月発売予定の「Galaxy Z Fold6」のドコモ版を触ったところ・・・
なんとドコモの旧iモード絵文字がプリインストールされている。これの何が問題かと言うと、新しいデザインの絵文字を使えないこと。
SNSに投稿されるポストの絵文字はiモード絵文字に変換され、多くの人が使っているデザインを選ぶことすら許されない。
1999年に登場したiモードは、日本のインターネット黎明期を牽引すると同時に多くの日本人の思い出に残っていて、筆者も絵文字自体は好きだ。
しかし25年も前のデザインを最新のスマホに強制するのは時代遅れであり、ドコモユーザーが残るどころか離れる原因にならないだろうか。
ゾンビのように蘇るアプリ
またもう一つ厄介なのがNTTドコモの独自アプリで、無理やり消してもゾンビのように復活する。
KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルのAndroidにもアプリはあるが、ほぼ全てアンインストール可能。ドコモほど厄介なことはない。
これらのアプリはバグを引き起こして日常使いに悪影響を及したり、バックグラウンドで動き続けてバッテリー持続時間を縮めることもしばしば。
NTTドコモを解約してMVNOに乗り換えた後もアプリは付き纏うため、SIMフリー時代を迎えた今となっては厄介者でしかないのだ。
しかもチューニングにはコストがかかるため、ドコモ版のAndroidは90%以上の確率でSIMフリー版よりも割高。
このままではドコモユーザーですらSIMフリー版を買い求めることになるだろう。
外堀は埋まり始めた!!
とはいっても、外堀は埋まり始めたかもしれない。じつは2024年に入ってからNTTドコモは自社ロゴの刻印をやめている。
AQUOS、Galaxy、Xperiaの3機種からドコモロゴが無くなり、外観だけ見ればSIMフリー版に近い仕様になっている。
しかしだからこそ専用アプリや絵文字の強制が際立つのであり、いい加減に時代遅れだということに気づいて頂きたい。
キャリア仕様はお隣の国、韓国でも長らく続いてきたが、ロゴの刻印は廃止となりアプリも全て消せるようになっている。
もはや近隣諸国でここまで強いるのはNTTドコモだけではないだろうか。
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