12月12日、サムスンの三つ折りスマートフォン「Galaxy Z TriFold」が韓国で発売された。
ソウル市内のサムスンストアでは実機も展示され、いち早く触れたい顧客が絶え間なく足を運んでくる。

どうやらサムスンのお膝元でも話題性が高く、三つ折りの分野で先行した「Huawei Mate XT」とは違った盛り上がりを見せているようだ。
実際、手に取るとヒンジの頑丈さに驚かされる。「Huawei Mate XT」は画面のフレーム素材がとにかく薄い。おかげで丁寧に扱ってもスレ傷が生じてしまい、薄さと引き換えに脆さが課題となっていた。
対照的に「Galaxy Z TriFold」はフレーム素材がとても分厚くて頑丈。その分ベゼルレスの美しさは損なわれるが「Huawei Mate XT」よりも安心して操作できるのは間違い無いだろう。

特にサイド部分にご注目いただきたい。「Galaxy Z TriFold」は画面内折りの性質上、閉じた状態でグリップしても画面に指紋が付くことはない。

しかし「Huawei Mate XT」は閉じた状態でグリップするとディスプレイに指紋がベッタリ付いてしまうのだ。

両者のアプローチはまったく異なるものの、頻繁に開閉する上でストレスが溜まりにくいのは「Galaxy Z TriFold」と言えるだろう。
入手困難・予約不可・筆者の戦略
そんな話題の「Galaxy Z TriFold」だが、今回は稀にみる在庫争奪戦を繰り広げることになった。
まずどの店舗も予約受付をしておらず、発売当日の入荷台数もはっきりしない。各サムスンストア・百貨店で10台ずつと噂があったものの確定情報ではない。

しかもその台数が本当だとしたら絶望的な供給量である。ただ頭をよぎるのは「1番に並べばきっと買える」という僅かな望み。あとはどこで並ぶかである。
真っ先に思い浮かぶのはサムスン本社がある江南(カンナム)だろう。もっとも純正アクセサリーが充実しており、ここに行けば間違いはない。しかし考えることはきっとみんな同じ。相当早い時間に並ばないと10人に達するのではないか。
またデパートも罠があると考えた。せっかく入口Aに一番に並んでも、開店時間に入口B、Cからダッシュされると売り場に先回りされるかもしれない。これらは妄想に過ぎないのだが、少しでもゲットできる可能性を高めたかった。
そして浮かび上がったのが「弘大入口駅前」店である。ここは吹きっ晒しでとにかく寒い。誰もこんなところで待ちたくない。ここに12月11日午後9時半頃から並ぶことに。

それでもすでに6人が並んでおり、なんとか7番目に滑り込むことができた。
極寒の13時間を耐え抜いて・・・
待っている間は地獄であった。マフラー、温かい靴下、ヒートテック、重ね着など防寒対策をフル動員。それでも氷点下のソウルは何を着ても寒い。これが本当のお外サムスン電子だろう。

前に並んでいたイケメン韓国人が何回もカイロをくれたり、後ろに並ぶ韓国人女性が翻訳アプリを使って「カフェで休憩してきていいですよ」と気遣ってくれた。この二人には本当に助けられた。

そして耐え抜いて迎えた午前10:30、先頭から順番に店内に案内され、7番目の筆者は無事に購入できた。雇われて並んでいる人、グループで来る人も多く、あと一歩遅かったら買えなかったかもしれない。

価格は359万0400ウォン(37万8,800円)。6%の免税が適用されて35万800円。ただし日本帰国時に同様の消費税が発生するため37万1,800円になりそうだ。
バンコクで購入した「Mate XT」が当時約52万円(現在円安で58万円)だったことを考えると圧倒的に安いことがわかる。
ちょっと並び疲れたのでゆっくり休み、開封してレビューしていきたい。



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