やってしまった。。10月23日の午前中、入手困難と言われた「iPhone Duo」のフリー在庫をヨドバシカメラ博多で発見。筆者はアップルオンラインストアの予約争奪戦に見事敗れており、配送予定日は11月1日〜7日。

今から予約すると納期は来年1月下旬なのだから、11月上旬の受け取りでも十分に早い方だろう。
ただし実際に在庫を前にすると「これはお告げなのでは・・??」と勘違いしてしまい、気づいたら手が滑ってドコモ版の256GBを購入していたのであった。

価格は43万6370円でアップル公式価格より約68,000円割高。来月まで待てばこの負担がないのだから正気の沙汰ではないだろう。
ahamo回線で一括購入し、盗難・紛失防止を含んだ「AppleCare+」にも加入。歴代購入のスマホ価格としては昨年の「Huawei Mate XT」に次ぐ、歴代2位を記録した。
スタッフによるとフリー在庫は各色1台ずつで、X(Twitter)を見ると同じくヨドバシカメラで当日在庫をゲットできた方も散見された。転売需要も高まるなか、その旨みがなくなるキャリア版は穴場だったのかもしれない。

手続きを終え、近くのカフェで開封。電源を入れる前から筐体の美しさに目を奪われる。
数々の折り畳みAndroidスマートフォンが存在する中、もはやパッと見の珍しさは欠けるかもしれない。しかし、それでもなお圧倒的な高級感が所有欲を満たしてくれるのだ。

メインディスプレイには反射防止の「Nano-Texture」が搭載され、長時間眺めても疲れにくい、とても目に優しい仕上がり。またインカメラがディスプレイ下部に採用され、動画視聴中も視界を遮らないのが好印象である。

そして設定して実際に使ってみると感動と驚きの連続。今回は約2週間使って実感したメリット・デメリットを筆者の視点でお届けしたい。
iPhone でも iPad でもない、新しい体験
「iPhone Duo」を使い込んで実感したのは「iPhone」でありながら、もはや「iPhone」でも「iPad」でもない、まったく新しいデバイスであること。
閉じた状態は今までにないサイズ感で、片手にもジャケットの胸ポケットにもすっぽり収納できる。

しかも使い慣れた「iOS」環境は見事にフォルダブルにチューニングされており、本体を開いたり閉じたりする過程でのストレスも感じられない。
この妥協のないUI、美しい文字フォント、iOSならではのスムーズな操作性はアップル製品の醍醐味で、Androidフォルダブルとはまた違った味わいがある。

個人的に特に気に入っているのが折り曲げたまま使えること。ディスプレイ下部をスタンドとして活用しながら動画を楽しんだり、仕事中や就寝時にはテントモードで時計として眺めたり、左右で別のアプリを使いながら画像やファイルを自由にコピー&ペーストする等、じつに多様な使い道がある。



もうひとつは縦にすると「iPad mini」としても活用できること。実際の「iPad mini」よりサイズが小さいものの、調べ物、地図、読書、SNSまで何をするにもとにかく使いやすい。

まだ対応コンテンツが不足しているものの、これから普段使いのアプリが続々とアップデートで「iPhone Duo」に最適化されるはず。その楽しさと言ったら無限大になるだろう。
ちなみに10月下旬には待望の「Apple Pencil(USB-C)」にも対応した。メインディスプレイの表面はサラサラして滑らかなペン入力が可能。


閉じた状態でもメモを取ることができるため「iPad mini」よりも省スペースで高い生産性を生み出してくれそうだ。
冒頭にも述べた通り「iPhone」であるはずなのに、もはや「iPhone」でも「iPad」でもない。この使い道の幅広さがまったく新しい体験価値を生み出しており、従来モデルでは味わえない感動に繋がっている。
そして何より発売直後の品薄から希少性も凄まじい。Apple Payでお会計をする際、「それ、iPhone Duoですか?」と立て続けに聞かれることがあった。こうした経験は今までのスマホで味わったことがなく、ブランド物としての側面もありそうだ。

「これを持ってスターバックスに行けばいつだってドヤ顔!」そう思っていた時期が筆者にもあった。。。
絶望①対応アプリ(コンテンツ)不足
じつは喜ばしいことばかりではない。アップルの新しい挑戦に「感動した」ものの同じくらい絶望もしている。まず多く指摘されているように対応コンテンツが非常に少ないこと。
例えば電子書籍アプリによっては本体を開いても片面しか表示されず、1ページずつ捲っていくしかない。

「Galaxy Z Fold8」と比べて電子書籍体験は歴然の差。「待っていれば対応するだろう」と言えばそれまでだが、どのアプリも一時が万事こんな感じなのだ。つまり、せっかくのフォルダブル環境も恩恵をフルに受けるにはまだまだ時間がかかる。

さらに時々起きるアプリ起動時のバグ、日本語文字入力中のバグにより、アプリをわざわざ再起動しなければならないなど、慣れない操作のなかでストレスを感じることも。コンテンツの拡充とOSの安定は急務だろう。
絶望②生体認証が「Touch ID」のみ
さらに深刻なのが生体認証は「Face ID」ではなく本体右側面の「Touch ID」のみであること。(認証速度がとてつもなく遅い)
例えば雨の日に右手で傘を持っていると、左手で「iPhone Duo」を操作せざるを得ない。

しかし左手の人差し指をうまくポジショニングできないとロック解除が難しく、ダブルクリックが必要な「Apple Pay」などの支払いはさらに困難を極めてしまう。

ちなみに従来の「iPhone」も支払い時にダブルクリックは求められるが、「iPhone Duo」の場合は指紋認証をクリアしながらダブルクリック。これが左手ではとにかく使いにくいのだ。
もちろん使い勝手は慣れや手の大きさにも左右されるだろう。それでもロック解除は右手操作が前提と言わざるを得ず、「Face ID」が恋しくなるのは間違いない。
絶望③ケースの選定がとても難しい
そして3つめに、アップル純正品を含めてケースの選定が難しいこと。これだけ高価な本体だから、当然ながらフィルムやケースで保護したいところ。
筆者は「iPhone Duo」購入初日に以下のケースとフィルムを購入したのだが、互いに干渉するため後日フィルムを交換。しかしそれでも干渉はおさまらず、思い切ってアップル純正の「iPhone Duo kickstand with folio」を買ってみた。





しかしこれは側面がマグネットで貼り付いているだけで、サイドフレームは剥き出し。ふとした瞬間に簡単に外れてしまい「iPhone Duo」が飛んでいきかねない。デザイン性が素晴らしいだけに、運用面で安心できないのが残念である。
どうにかフィルムと干渉しないケースを再びヨドバシカメラで購入したのだが、フィットした装着感が得られずどこかブカブカ。

「ケースと干渉しない」を謳うフィルムもあるようだが、アクセサリー類だけで結構お金を費やしたため、いったん冒険は終了。しばらくは購入したものの中からうまく運用していきたい。
「iPhone Duo」はちょっと待て!?
というわけで「iPhone Duo」は長年のアップルファンには堪らない刺激と感動を与えてくれる。コンテンツが成熟すれば使い勝手は様変わりし、「発売当初の不具合やバグは何だったのか?」と笑い話になる日がきっと来るだろう。
ただし刺激や感動と使いやすさは全く別物で、残念ながらまだ「使いやすくて最高」という段階には至っていない。実際、国内外のレビューを見ていると「使いにくくて返品した」というケースも少なくない。

では「どんな人向けか」と言えば、既存のスマートフォンに飽きてしまった人だ。次にどんな対応アプリが出てくるのか楽しみにしたり、時に「Apple Pencil」で絵を描いてみたり、人とは違ったデバイスを持ちたい人にはその欲望をしっかり満たしてくれる。
筆者もその一人で、これだけの絶望を味わっても全く飽きることがない。何より、ようやくアップルがフォルダブルに参戦したことで、これからの「iPhone Duo」の進化が楽しみで仕方ない。


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