11月7日、NTTドコモは同社のdカードに新しくプラチナカードを追加した。
年会費は29,700円と高額ながらポイント還元率は100円毎に1%。またドコモの料金支払いで最大20%、積立投資で毎月最大3.1%を得られるなど、本気が伺えることは間違い無いだろう。
これはあくまで筆者の意見だが、結果的にドコモユーザー以外も歓迎する中身になっている。今回はメリットとデメリットを検証していきたい。
ボーナス制度とプライオリティパスは好印象
まずはメリットから見ていこう。dカードPLATINUMは年間決済金額100万円につき1万円分のボーナスポイントが付与される仕組みで、最大400万円で40,000ポイントが戻ってくる。
もちろん通常ポイントは別途付与されるため、年間100万円以上の決済で実質還元率は2%。200万円使う人なら年会費までペイできるのだ。
さらに高級な空港ラウンジが使えるプライオリティ・パスが付属。年間10回までと制限がつくものの、年1〜2回の旅行なら十分カバーできる回数だ。
プラチナカードの中には還元率が1%を下回ったり、プライオリティ・パスが付帯しないケースも少なくない。
それだけに高還元率+プライオリティ・パスという点だけでも訴求力はありそうだ。
積立投資で3.1%還元だが・・・・
もう一つのメリットは積立投資でもポイントが貯まること。マネックス証券口座を解説して積立投資すれば毎月最大3.1%戻ってくる。
年間最大37,200ポイントということは積立投資だけで年会費をペイできる人も出てくるため、お金に余裕のある方には魅力的。
ただし2年目以降はカード利用金額が20万円に達した月のみ3.1%。10万円台だと2.1%、10万円以下の月は1.1%まで下がってしまう。
毎月3.1%還元を無駄なく目指すには積立金額を少なくとも5万円以上に設定し、決済金額を底上げする必要がありそうだ。
dカードケータイ補償は最大20万円
さらに心強いのがケータイ補償。同カードで購入したスマートフォンは、故障・紛失した際に最大20万円までカバーされる。
自己負担金額15,000円が発生するものの、フォルダブルの修理まで視野に入ってくるのは嬉しい仕様。
何よりドコモショップで購入した端末といった制限がなく、量販店やインターネットでの購入も良しとなれば他社のユーザーでも利用価値がありそうだ。
毎年スマホを買い替える人はApple Care+や延長補償に加入しなくても良いという話になる。
ドコモ料金支払い20%還元が微妙なわけ
というわけで高還元率+プライオリティ・パス+積立投資の3本柱はよく出来ており、ケータイ補償はドコモユーザー以外にも訴求力はありそうだ。
一つだけ惜しい点を挙げるならドコモの料金支払いで20%還元で、実際に対象になるのは「eximo」「ドコモ光」「ドコモでんき」のみ。
しかも2年目以降はカード利用金額が20万円に到達した月のみ20%還元とややこしく、そもそも「ahamo」と「irumo」ユーザーは蚊帳の外。
最初はデメリットかと思われたのだが、裏を返せば「ドコモ以外のユーザーも狙っているから」と言えるのではないだろうか。
結論:プラチナプリファード改良版!?
全体を通して分析すると、dカードPLATINUMは同じく三井住友カードが発行する「プラチナプリファード」の改良版とも言える。
プラチナプリファードも還元率1%でボーナスポイント制度があり、投資金額に応じてポイント還元が得られる仕組み。
両カードともにコンシェルジュサービスはなく、ポイント還元に特化しているという共通点がある。
異なるのはプライオリティ・パスと携帯電話の修理補償の有無、さらにdポイントが貯まるかVポイントが貯まるかといった違いである。
実は筆者もプラチナプリファード保持者なのだが、プライオリティ・パスとスマホ修理補償は喉から手がでるほど羨ましい。
それだけに今回のdカードプラチナは「ドコモユーザー向け」という建前ではあるものの、プラチナプリファードで取りこぼした顧客を囲う狙いもあるのではないだろうか。
リンク:ドコモ
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