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最近、すっかりヨドバシカメラに行かなくなった。政府のスマホ割引規制により、携帯電話コーナーは量販店独自のキャンペーンを打ち出せず、週末の特価情報を見にいく意味がなくなった。
また昨今では1%しかポイント還元されない海外メーカー製品も多く、お得を求めて足を運ぶメリットが薄れてきたのは否定できないだろう。

そしてこの流れは時代の流れとともに加速しそうだ。かつて「会いに行けるアイドル」という言葉があったが、家電量販店は「買いに行ける倉庫」になるかもしれない。
「経済圏」の強さに勝てない
なぜ家電量販店に足を運ばなくなるのか。その大きな原因が「経済圏」のポイント還元率が強すぎる点にある。
今、大手通信キャリア各社はクレジットカードやモバイル回線を軸とした経済圏を構築し、顧客の囲い込みを急いでいる。

例えば楽天グループではクレカ、モバイル回線、ネット回線、銀行といった複数のサービスを併用すると楽天市場のポイント還元率が10倍以上。
ヤフーも折に触れて最大24.5%還元の超PayPay祭を開催するなど、もはや家電量販店のポイント還元率とは比較できない威力を持ち始めている。

こうなると家電量販店で1%還元の商品は競争力を失い、超品薄でもない限り、自分の経済圏で買うのが合理的になってくる。
しかも貯まったポイントは各社通販サイトのみならず、飲食店、スーパー、美容院などどこでも普通に使える汎用性の高さである。

もちろん無駄な買い物をするのではなく、食料や日用品といった必需品を買うだけでOK。ポイントの使い道がなければ通信料金の支払いに充当できるため、インフレ時代を賢く生きる術としても経済圏が注目されているのだ。
Web4.0とAIが追い打ちをかける
ここに追い打ちをかけるのがWeb4.0(デジタルとリアルの融合)だ。スマートグラスが普及すれば、冷蔵庫や洗濯機など大型家電も実際の空間に配置して大きさを確認することができる。

アップル公式サイトでは発売前の製品もAR表示可能で、試しに「Apple Vision Pro」を使って「Studio Display」をテーブルに配置してみた。もはや実物のキーボードと溶け込むほど自然である。
360度回転させながら「背面には手が届きにくいな」とか「思ったより横幅の比率が大きい。他にも似たような製品ないかな?」と実際の売り場を見にいった感覚を味わえる。

そのうちグラス上にAIキャラクターが浮遊し、自宅にいながら接客を受けることができるはず。こうなると家電量販店は出荷作業を中心とする販売兼倉庫になりかねないのだ。
これから家電量販店はどうなる?
もちろん、今すぐにという話ではない。スマートグラスの普及はまだ見えてこないし、経済圏というワードすら聞き慣れない人だって少なくない。しかし、この話は家電量販店のみならず、小売業界全体を悩ませることになりかねない。

実際マルイグループでは、博多店など一部店舗でアパレル・テナントが激減。現在はゲームセンターや買取ショップ、ダンススクール、eスポーツ学校、ストレッチ専門店など体験重視の店舗が目立っており、すっかり様変わりした印象だ。
これから家電量販店も経済圏経由のネット通販が主力になり、体験型のテナントが増えたり、店頭はインバウンド向けにシフトするなど変化が求められるかもしれない。

今のところビックカメラやヤマダは楽天市場やヤフーショッピングと連携するなど経済圏に迎合する動きを見せている。では、ヨドバシカメラはどう出てくるのか。それに対して競合がどう対応するのかが注目される。
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