iPadの中古相場に明らかな異変が起き始めている。標準モデル「iPad A16」に需要が集中し、それ以外のモデルが大幅に下落しているのだ。
一体どれくらい安くなっているのか。今日現在の相場を見ながら今後の展望を記したい。買い替えを検討されている方は参考になれば幸いである。
M3 iPad Air 11インチ
まず著しく安い「M3 iPad Air」11インチに注目したい。別記事でも触れた通りアップル公式価格98,800円のWi-Fi 128GBはワールドモバイルで80,800円(未使用)。
6月25日頃まで82,800円だったのに、現在さらに2,000円値引き中。楽天のサービスを複数利用すれば5,000ポイントも視野に入るだろう。
同機種はじゃんぱらでも値下げが続いており、在庫数は100台超え。白ロムショップの多くが同じように在庫を抱えているようだ。

ここまで下落した要因は型落ちのM2モデルが度々セール特価になったこと、基本スペックでM2と大差ないことが挙げられる。
またM2で足りない人は「M4 iPad Pro」を選択するなど立ち位置がとても微妙。完全に供給過多になっている今が購入のチャンスだ。
iPad mini (A17 Pro)
大人気の「iPad mini A17 Pro」も急に相場が落ち着いてきた。アップル公式価格78,800円のWi-Fi 128GB(未使用)はじゃんぱらで65,980円を観測。
注目したいのが370台を超える驚異の在庫数である。7〜8月にかけて62,980円前後になっても不思議ではない。

昨年9月に発売された待望の小型iPadでしばらく人気が続いたが、円安を背景とした大幅値上げによりターゲット層が狭まった可能性がある。
ちなみに同機種は256GBも79,880円で大量入荷しており、今なら128GBのアップル公式価格とほぼ同額でゲットできる。
M4 iPad Pro 13インチ
そして最後がM4 iPad Pro 13インチだ。アップル公式価格は256GBで21万8,800円。やはり高すぎるためか11インチに比べて需要が限定的である。
そして未使用品は直近で17万6,490円まで下がってきた。興味深いことに中古品はあまり出回っておらず、大事に使い込む人が多いようだ。

セット利用が推奨されるMagic Keyboardは49,800円もするため、こうした未使用品を狙えば予算を大きく抑えることがでそうだ。
なぜiPad価格が急落するのか
冒頭では標準モデル(iPad A16)に需要が殺到したと書いたが、他に考えられる理由が2つある。ひとつは前例のないXiaomiの攻勢である。
同社は1万円台の「Redmi Pad SE 8.7」や2万円台の「Redmi Pad SE」、3万円台の「Redmi Pad Pro」など低価格帯をいくつもリリースしてきた。
日本市場では長らくAndroidタブレット不在とも言える時期が続き、タブレットが欲しければiPadを選ぶしかない時代があった。
しかし日本におけるXiaomiのブランド認知度は向上しており、家電量販店、Amazon、楽天市場のセールを通して着実にシェアを上げている。アップルの競合になったことは間違いないだろう。
もうひとつは空前絶後のポイ活ブームだ。貯まったポイントでiPadを購入し、未使用のまま売却する人が後をたたない。アップル製品は換金率が高く、契約不要のWi-Fi版は転売の対象になりやすい。
2022年以降、円安で大きく値上がりしてきたiPadだが上位モデルの購入を検討している人は今がまたとないチャンスかもしれない。
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