グーグルの最新フォルダブルスマホ「Pixel 10 Pro Fold」が異常な早さで値崩れしている。
通常価格26万7,600円のところ、本日ヤフーショッピングで18万9,362円を観測。

ヤフーオークションでも19万円を切り始めており、発売後3週間で7万8,000円も安くなる異常事態。昨年の「Pixel 9 Pro Fold」よりも値下げペースが早まった。
中古スマホ大手「じゃんぱら」は20万4,900円をキープしているものの、このまま在庫が積み上がれば遠からず20万円を下回るだろう。
それにしても何故ここまで値崩れを起こしているのか。さまざまな観点から考察したい。
恒例のストアポイント問題
まず最大要因には恒例の「ストアポイント(旧ストアクレジット)」問題が挙げられる。今回「Pixel 10 Pro Fold」には購入特典として60,000円分ものポイントが用意された。

しかし使い道はPixelスマホ・タブレットやアクセサリー類のみ。放っておけば失効するため、多くの人が「ポイント要らないから安くしてくれよ。どうやって処分しようかな」と考える。
そして行き着くのが2台目の「Pixel 10 Pro Fold」をポイント購入→売却という発想だ。
23万円くらいで売れれば1台目の実質購入金額を下げられるため、発売直後にも関わらず無数の白ロムが出現する。

そして当然ながら需要過多となって相場は下がり、徐々に19万円を切り始めたのである。
「Galaxy Z Fold7」の攻勢 +α
では何故ここまで安くなったのか。これは「Galaxy Z Fold7」の影響が相当に大きかったと言わざるを得ない。
同機種は「Galaxy Z Fold6」から見事な薄型・軽量化を遂げ、処理能力からカメラ性能に至るまで過去にない完成度でリリースされた。

対する「Pixel 10 Pro Fold」は筐体がほぼ進化を遂げておらず、重量に至っては「Galaxy Z Fold7」と43gの大差。
独自チップ「Tensor G5」は人気ゲームアプリ「原神」がまともにプレイできない噂も広まり、フォルダブルは「Galaxy Z Fold7」が選ばれやすい状況にあった。
そこに追い打ちをかけたのがサムスンのキャンペーンである。11月6日まで「Galaxy Z Fold7」を含む最新モデルが10%OFF。
しかも楽天リーベイツを経由すれば5%ポイントも付与されるため、一番人気の「Galaxy Z Fold7」256GBは実質22万円で買えることになる。
こうなると「Pixel 10 Pro Fold」の白ロムを検討していた人もサムスンドットコムの正規購入に動きやすく、相場下落に拍車をかけたと言えるだろう。
価格設定を見直すべきか
それにしても、この著しい相場の下落はグーグルのブランド価値を毀損する気がしてならない。
消費者としても「人気がないのかな」と疑いの目を向けやすくなり、購入するにしても「どうせストアポイント転売を待てばいい」という考えを招きやすい。
しかも白ロムが安いと言うことは、ほとんどリセールも期待できない。新品が敬遠されれば新製品発表そのものが盛り上がりにくく悪循環に陥るばかりだろう。
そろそろストアポイントをやめて価格設定を見直すか、販売戦略を根本から練り直すべき時期に来ているのではないだろうか。





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